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魔法少年ロジカルなのは10-3(4)

 とりあえず部屋の隅に置いてあった椅子をベットの横まで持ってくる。フェイトの機嫌があからさまに悪くなったが、いちいち遠慮していたら息も出来ない。構わず腰掛け、にこりと笑ってみせる。 それを見たフェイトが、ゆっくりと、小さく唇を動かした。「あなたの、その笑顔」「え?」「その笑顔に何度も騙された」「……はは」 全く持って事実なだけに何も言うことはない。自業自得もいいところだ。怒るわけにもいかず反論も出来...

魔法少年ロジカルなのは10-3(3)

「なのはちゃん」「は、はいっ!?」 声を裏返らせつつ飛び跳ねたなのはに、声をかけた女性局員も驚いた様子で目を見開いた。「ど、どうしたのそんなに驚いて」「いえいえなんでも、なんでもないですよ」「ホントに? 傷が痛むなら無理はしないほうが」「大丈夫ですよ! ほら、こんなに元気、はは!」「そ、そう」 なのはは怖いくらいの笑顔とテンションでがんがんと壁を殴りつける。 特殊合金製の壁にはへこみ一つつかなかっ...

魔法少年ロジカルなのは10-3(2)

 なおも話を続けようとするクロノを遮り、なのははよいしょと椅子から立ち上がった。「お、おい、どこに行くんだ?」「フェイトちゃんの所。どこにいるの?」「彼女なら今は隣の部屋で休ませているが……君もあれだけの戦いをしたんだ、少し休んで」「なんだすぐそこじゃない。様子、見に行ってもいいよね」「ちょ、ま、待つんだなのは!」 肩をつかもうとしたクロノの腕をさらりと交わし、なのはは医務室を出ていった。 置いてい...

魔法少年ロジカルなのは10-3(1)

(終わりね) フェイトとなのはがもつれ合って海中に突入してから一分。大爆発と同時にノイズしか移さなくなったモニターを見て、プレシアは頭の中で呟いた。 至近距離であの爆発に晒されては、強化したとはいえフェイトでは耐えきれないだろう。 なのはも相応のダメージを負ったろうが、あの場には管理局員もいる。敗北は決定的だ。 その時点で興味を失ったプレシアはモニターを閉じた。(まぁ、こんなものかしらね) 負けは...

魔法少年ロジカルなのは10-2(10)

(嫌だ……よ)涙が流れた。「―――そう」 こんなのは嫌だと彼女は泣いた。ならば、例えそれがどんなに辛いことになるとしても、そうするべきなのだろう。 なのはは一度振り返ると、今にもフェイトに抱きつこうとするアルフを押さえつけた。「フェイト、フェイトォッ!」「アルフ、落ち着いて」「うるさいっ!! フェイトが、フェイトがぁ!」「分かってるよ、このままじゃフェイトちゃんは死んじゃう。だから早く予備の中和薬を渡...

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Author:館長
住所・東北出身東北住まい。

職業・学生かも知れないし社会人かも知れないしNEETかもしれな(ry

趣味・読書、ネット巡り、雑学収集、アニメ鑑賞等々。

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