創作天文台

ちょっと修正。――――――――――――――――――――――――――――――かごの中に向かって告げるや否や、なのはは臨海公園に向かって早足で歩き出した。十分とかからずに公園内の敷地に入ったなのはは、あの時の光景を思い浮かべながら、ところどころに設置されているベンチを見て回った。しかしベンチは当然のことながら、どれもこれもが背もたれがない箱型という簡素なもので、違いといった違いはなかった。加えて幾何学的に設計されたこの公園ではベン...

「～～♪」それなりの重さのかごを揺らさないように歩くのは地味に腕を疲れさせたが、なのはの足取りは鼻歌を混じりに軽かった。ネコとあれをしたい、これをしたいといった具体的な目的は何一つなかったが、その漠然さはかえって胸を弾ませた。見慣れた住宅地もなにか特別なものに見えてくる。今のなのはにとっては、意味もなく視線をめぐらせることすら楽しかった。「ん？」そうしてゆっくりと岐路についているうち、ふと、家の表...