創作天文台
文章の二次創作を中心としてオールマイティーに。現在リリカルなのはの二次創作を連載中。極々普通にリンクフリー。
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魔法少年ロジカルなのは9-6(2)
バニングス邸は大きさこそ小さな森があるほど巨大な月村邸には及ばないが、その分細かく手入れの行き届いている。その中央、正面門から玄関へのびる通路に、黒いバリアジャケットをまとったクロノが立っていた。後ろには六人の武装隊員が控えている。「来たようだな」 うん、と簡潔に答えて、なのはは武装隊員達に視線をやった。かなり数が少ない。「先ほども伝えた通りこちらは前の先頭での消耗から回復していない。プレシアが介...
魔法少年ロジカルなのは9-6(1)
ドアを出たなのははドアが閉じきる音と共に深くため息を吐き、少し言ったところの廊下の曲がり角に向かって声を向ける。「別に隠れなくてもいいよ」「……やっぱりばれてた?」「部屋の外で聞き耳立ててた頃からとっくに。フェレットモードならまだしも、人間に戻ってるなら気配で分かるよ」罰の悪そうな顔をしながら現れたユーノに、なのはは特に機嫌を損ねた様子もない。「ごめん、盗み聞きするような真似して」「別に怒ってないよ...
魔法少年ロジカルなのは9-5(10)
釈然としない様子のクロノだったが、深入りはしてこなかった。そんなことをしている時間も惜しい、ということだろう。最低限の事柄だけ伝えると念話は終わった。再びアリサたちに視線を向ける。念話の内容は聞こえないはずだったが、二人の表情を見ると状況を察したのが分かった。アリサが問う。「行くの?」「うん」交わしたのは僅かに二言だけ。言葉はもう十分重ねていた。ベットから降りて部屋のドアに向かう。魔力は回復しきっ...