創作天文台
文章の二次創作を中心としてオールマイティーに。現在リリカルなのはの二次創作を連載中。極々普通にリンクフリー。
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魔法少年ロジカルなのは10-2(10)
(嫌だ……よ)涙が流れた。「―――そう」 こんなのは嫌だと彼女は泣いた。ならば、例えそれがどんなに辛いことになるとしても、そうするべきなのだろう。 なのはは一度振り返ると、今にもフェイトに抱きつこうとするアルフを押さえつけた。「フェイト、フェイトォッ!」「アルフ、落ち着いて」「うるさいっ!! フェイトが、フェイトがぁ!」「分かってるよ、このままじゃフェイトちゃんは死んじゃう。だから早く予備の中和薬を渡...
魔法少年ロジカルなのは10-2(9)
流れ込んでくる中和薬にフェイトは咳き込む。身をよじるがバインドは小揺るぎもしない。だがフェイトは諦めることなく残った全ての魔力をかき集めてバインドのプログラムに介入した。 ほころびが出来たバインドを、口の中の容器ごと思い切り噛みちぎる。普通のガラスで出来た容器は簡単に壊れ、辺りに中和薬がばらまかれた。「っ、なんてことを……!」 クロノの驚きの声ににやりとした笑みを浮かべながら、フェイトは口の中に残...
魔法少年ロジカルなのは10-2(8)
「もう一つっ……!? だめだよフェイト!」「くっ」 フェイトの抵抗は抵抗とも感じられないほど弱々しい物だった。見た目相応の力すら残っていない。フェイトはそのまま地面に押さえつけられ、魔法薬はあっけなく地面に転がった。「離してぇ!」「フェイト、おとなしくしてくれっ……!」 しかしフェイトはアルフの拘束から逃れようと必死で暴れる。バインドを使う暇もなく、このままでは薬を飲ませることも出来ない。 アルフの中...