創作天文台
文章の二次創作を中心としてオールマイティーに。現在リリカルなのはの二次創作を連載中。極々普通にリンクフリー。
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魔法少年ロジカルなのは5-3(6)
「で、でもさ、あいつのことはどうする?
「あ……」
2人の中でのあいつと言えば、高町なのは以外にありえなかった。今回やっと1つのジュエルシードを手に入れたものの、未だ7つはなのはの手に握られている。これをどうプレシアに説明するのかとアルフは提案したのだが、次の瞬間には2人そろって同じことを想像してしまった。内容はプライバシーを尊重して秘匿とするが、あえて説明するならば頭文字がキで最後がスだ。間はない。
「……なんて言えばいいか、その、うん……気にしないほうがいいと思うよ、って言っても難しいと思うけどさ」
「うん」
「やっぱ……ショック?」
「……」
無言の返答は答えるまでもないということなのだろう。アルフも聞く前から分かっていた。感触を少し共有しただけで忘れることもできないのだから当事者のフェイトは大変だ。今も思い出しただけで完熟トマトのようになってしまった。
「はじ、めて……だったし……」
おまけに凄かった。大人の階段を10個飛ばしで上ったようなキス。擬音であらわすとちゅぷちゅぷのべろべろ。
「ま、まぁノーカンだよノーカン。事故だしさ、気にしないほうがいいって」
「そう、かな」
「そ、そうだよ」
豊満な胸を張るアルフだが、顔を伝う汗が自信のなさの現われだった。流石にあれをなかったことにするのは厳しいんじゃないだろうか。双方そんなことを考えているうちに口数が少なくなる。
「……あははは」
「……あははは」
やがて2人は顔を向き合わせて不自然に笑いあった。このことは一旦忘れるという暗黙の了解のようなものだった。
「問題はジュエルシードのほうだよね。あいつ、7つも持ってるんだっけ?」
「うん、そうだったと思う。私たちは1個だけ、それもほとんど運のおかげ……」
フェイトはテーブルの上に置いてある待機モードのバルディッシュに目を向けた。中にはやっとのことで手に入れたジュエルシードが1つ納まっている。手に入れるためにどれだけ努力したかを思えば1つとはいえ計り知れない価値がある。だがジュエルシードを全て集めてくるようにという命令を考えればあまりに少ない成果だ。
「完全に予定外だったね、あいつの強さは。まさかフェイトと同い年くらいであそこまで強い奴がいるなんて……」
例え管理局の介入を許したとしても、こんな辺境世界で任務に当たる局員は良くてAAクラス。フェイトの力で対応できるはずだった。それがなのはとは、最初の不意打ちを抜きにしても、二度戦って実質的にフェイトが負け。
圧倒的な魔力量と強固な防御力、容赦を知らない砲撃魔法、常識はずれの身体能力は、全てを総合するとAAA+か、あるいはそれ以上に相当する強さだ。フェイトですら同年代の魔導師と比べれば天才と言って差し支えない強さで、勉学に例えて言えば大学に飛び級しているようなものなのに。
フェイトは自分のふがいなさを嘆くようにつらそうな顔をして、
「お母さんに謝らなきゃ。1つじゃきっと意味がないだろうし」
「……私が行ってきてあげようか?」
ゆっくりと首を横に振る。
「悪いのは私だから」
「でもさ……!」
「大丈夫だよ。ちょっと怒られるかもしれないけど、お母さん優しいから、すぐに許してくれるよ」
微笑みながら頭を撫でられるともうアルフは何も言えない。
ただフェイトがかけてくれるような愛情を、少しでもフェイト自身が受けられるよう願うだけだった。
「あ……」
2人の中でのあいつと言えば、高町なのは以外にありえなかった。今回やっと1つのジュエルシードを手に入れたものの、未だ7つはなのはの手に握られている。これをどうプレシアに説明するのかとアルフは提案したのだが、次の瞬間には2人そろって同じことを想像してしまった。内容はプライバシーを尊重して秘匿とするが、あえて説明するならば頭文字がキで最後がスだ。間はない。
「……なんて言えばいいか、その、うん……気にしないほうがいいと思うよ、って言っても難しいと思うけどさ」
「うん」
「やっぱ……ショック?」
「……」
無言の返答は答えるまでもないということなのだろう。アルフも聞く前から分かっていた。感触を少し共有しただけで忘れることもできないのだから当事者のフェイトは大変だ。今も思い出しただけで完熟トマトのようになってしまった。
「はじ、めて……だったし……」
おまけに凄かった。大人の階段を10個飛ばしで上ったようなキス。擬音であらわすとちゅぷちゅぷのべろべろ。
「ま、まぁノーカンだよノーカン。事故だしさ、気にしないほうがいいって」
「そう、かな」
「そ、そうだよ」
豊満な胸を張るアルフだが、顔を伝う汗が自信のなさの現われだった。流石にあれをなかったことにするのは厳しいんじゃないだろうか。双方そんなことを考えているうちに口数が少なくなる。
「……あははは」
「……あははは」
やがて2人は顔を向き合わせて不自然に笑いあった。このことは一旦忘れるという暗黙の了解のようなものだった。
「問題はジュエルシードのほうだよね。あいつ、7つも持ってるんだっけ?」
「うん、そうだったと思う。私たちは1個だけ、それもほとんど運のおかげ……」
フェイトはテーブルの上に置いてある待機モードのバルディッシュに目を向けた。中にはやっとのことで手に入れたジュエルシードが1つ納まっている。手に入れるためにどれだけ努力したかを思えば1つとはいえ計り知れない価値がある。だがジュエルシードを全て集めてくるようにという命令を考えればあまりに少ない成果だ。
「完全に予定外だったね、あいつの強さは。まさかフェイトと同い年くらいであそこまで強い奴がいるなんて……」
例え管理局の介入を許したとしても、こんな辺境世界で任務に当たる局員は良くてAAクラス。フェイトの力で対応できるはずだった。それがなのはとは、最初の不意打ちを抜きにしても、二度戦って実質的にフェイトが負け。
圧倒的な魔力量と強固な防御力、容赦を知らない砲撃魔法、常識はずれの身体能力は、全てを総合するとAAA+か、あるいはそれ以上に相当する強さだ。フェイトですら同年代の魔導師と比べれば天才と言って差し支えない強さで、勉学に例えて言えば大学に飛び級しているようなものなのに。
フェイトは自分のふがいなさを嘆くようにつらそうな顔をして、
「お母さんに謝らなきゃ。1つじゃきっと意味がないだろうし」
「……私が行ってきてあげようか?」
ゆっくりと首を横に振る。
「悪いのは私だから」
「でもさ……!」
「大丈夫だよ。ちょっと怒られるかもしれないけど、お母さん優しいから、すぐに許してくれるよ」
微笑みながら頭を撫でられるともうアルフは何も言えない。
ただフェイトがかけてくれるような愛情を、少しでもフェイト自身が受けられるよう願うだけだった。
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4件のコメント
[C217] 返信
- 2006-08-31
- 編集
[C218]
そういえばバルディッシュはインテリジェントデバイス…自我と知能があるってことだ。
今回のマスターの痴態にどのような感想を抱いているのだろうか、貴重な映像として高画質録画?
今回のマスターの痴態にどのような感想を抱いているのだろうか、貴重な映像として高画質録画?
- 2006-09-01
- 編集
[C219] 第XX話「はじまりは館長さんなのw」<鞭ネタ
>ユーノ君 クロノ登場 警戒心 マスコットとして 尚影薄く(滅茶苦茶)
ユーノ君 クロノと比べりゃ 価値も無し 権力無くて 頼る人(コネ)無しw(適当狂歌)
館長さん、こんにちは
前回から引き続きフェイト、アルフの会話ですね。 二人とも、あの濃厚なラブシーンを無かったモノと扱おうとしていますが…これはセカンドキスが奪われる布石ッ!(むしろ希望)
次のなのは×フェイト戦では、戦闘前に前回の「キス」はノーカンである、と互いに確認した上で再び血みどろな展開になるんでしょうかねぇ…
ところで…なのはは今どんな尋問を受けているんでしょうかね? 時間が空くたびに脳内妄想でなのはが酷い目に遭って逝くw
>案外虐められキャラ同士仲良くなったりしてね。
むしろ近親憎悪?
(ユーノ)「僕が…僕が一番上手くなのはの靴を舐められるんだッ!!」
…駄目だ、コイツw
>全13話、6時間あればなんとかなるんではないでしょうか。
さっそくDVD第三巻を買って参りました!(何故に三巻から?)
>>三期が六年後からの話っぽく、みんな成長しちゃってるんで…ちょいとへこんでます(ハァ…)
>ぶっちゃけ大人ななのはもエロくて好き(シネ
うーん…みんな十五歳で結構高い地位に就いているから、あまり自由に動けそうな感じがしないんですよね。
十五歳って微妙な年齢で民間人でもないから、それまで子供だから、民間人だからで許されていた行動が唯の「我侭」に見えそうなんですよ…(ハァ)
ええ、自分がロリ好きって訳じゃないですよ! きっと! おそらく… 多分……もしかしたら? お願いそうだと言ってw
ユーノ君 クロノと比べりゃ 価値も無し 権力無くて 頼る人(コネ)無しw(適当狂歌)
館長さん、こんにちは
前回から引き続きフェイト、アルフの会話ですね。 二人とも、あの濃厚なラブシーンを無かったモノと扱おうとしていますが…これはセカンドキスが奪われる布石ッ!(むしろ希望)
次のなのは×フェイト戦では、戦闘前に前回の「キス」はノーカンである、と互いに確認した上で再び血みどろな展開になるんでしょうかねぇ…
ところで…なのはは今どんな尋問を受けているんでしょうかね? 時間が空くたびに脳内妄想でなのはが酷い目に遭って逝くw
>案外虐められキャラ同士仲良くなったりしてね。
むしろ近親憎悪?
(ユーノ)「僕が…僕が一番上手くなのはの靴を舐められるんだッ!!」
…駄目だ、コイツw
>全13話、6時間あればなんとかなるんではないでしょうか。
さっそくDVD第三巻を買って参りました!(何故に三巻から?)
>>三期が六年後からの話っぽく、みんな成長しちゃってるんで…ちょいとへこんでます(ハァ…)
>ぶっちゃけ大人ななのはもエロくて好き(シネ
うーん…みんな十五歳で結構高い地位に就いているから、あまり自由に動けそうな感じがしないんですよね。
十五歳って微妙な年齢で民間人でもないから、それまで子供だから、民間人だからで許されていた行動が唯の「我侭」に見えそうなんですよ…(ハァ)
ええ、自分がロリ好きって訳じゃないですよ! きっと! おそらく… 多分……もしかしたら? お願いそうだと言ってw
- 2006-09-01
- 編集
[C220]
男装少女クロノはなのはに
「可愛い女の子だね」な発言をする。
なのはは瞬間レイジングハート起動(非バリアジャケット)してクロノの顔面スレスレを振り払う。
ハラリと舞い落ちる群青の髪の毛。
影の入った表情でなのはは
「私、男の子なんだけどなぁ」
そこにクロノが
「ぼくは女の子だから憧れて」~みたいな。
はじめましてこんばんわ。
いつも楽しく更新待ちをしていましたが、妄想が漏れ出してしまいました。
すみません。
仮に、男装少女だったら二人で一緒に温泉に入るというネタが…!
はっ!?まさかフェイトでやるのか!?
「可愛い女の子だね」な発言をする。
なのはは瞬間レイジングハート起動(非バリアジャケット)してクロノの顔面スレスレを振り払う。
ハラリと舞い落ちる群青の髪の毛。
影の入った表情でなのはは
「私、男の子なんだけどなぁ」
そこにクロノが
「ぼくは女の子だから憧れて」~みたいな。
はじめましてこんばんわ。
いつも楽しく更新待ちをしていましたが、妄想が漏れ出してしまいました。
すみません。
仮に、男装少女だったら二人で一緒に温泉に入るというネタが…!
はっ!?まさかフェイトでやるのか!?
- 2006-09-01
- 編集
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>まともだ、相変わらずフェイトサイドはまともだ
彼女たちまで狂ってしまったらもう一般人が……あれ? 魔法少女って一般人?
>ところで二人が想像したことは二文字じゃないはずだ!
>そう、具体的には「デ」で始まって「ス」で終わるもの!!間は…無くてもそれはそれでピッタリだな。
ワロスwww
>福茶さん
>ユーノ君 クロノ登場 価値堕ちるw(イマイチ?)
ユーノ君 クロノ登場 警戒心 マスコットとして 尚影薄く(滅茶苦茶)
>館長さん、こんにちは
>前回から場面が変わっていたので…てっきり、すずかがどこからか取り出した「嘘発見器」になのはを座らせているのではないか?と思ってしまいました。
むむ、ちょっと急すぎたかな。
>これだと、「二人が好き」って質問に反応すれば逃げられそうですが…逆の結果が出たら、なのは死亡フラグ成立ですw さて、実際の尋問はどうなる事やら…
すけこましw
>今回のフェイトとアルフの会話、やっぱりジュエルシードを7つも握られていたら報告しないといけませんよね。戦闘シーンをプレシアに見せればなのはの弱点 (純情属性)がバレそうですが、フェイトがラブシーンをカットしていそうなので、それも無さそうです。 どうなるのかな? 報告シーン(鞭は決定?)
鞭無くしてなんのリリなのか。(最低)
>>素で忘れられてますw ユーノ置き去りのシーン入れようかと思ったんだけど、タイミングが……
>実はリムジンに轢かれているのでは? と思ってしまいました。実際は置き去りにされた事にエグエグ泣きながらジュエルシード探索していそうですね。
ちょっと萌えたw
>>「もう殴ってる……」ベタですなwww
>すずかに「アリサちゃん? 殲滅してるよ…」と言わせたいwww
殲滅てw
>>魔法少女クロノwww
>デフォだとフェイト、アルフみたいに虐められそうです(笑)。そして男性虐められキャラはユーノ君の居場所だから!!(何故に?)
案外虐められキャラ同士仲良くなったりしてね。
>>いっそのこと福茶さんが短編一本書いてみてはwww
>良いかも? でも一期はラストの方しか見ていないから、まず全話見ないと…
全13話、6時間あればなんとかなるんではないでしょうか。
>三期が六年後からの話っぽく、みんな成長しちゃってるんで…ちょいとへこんでます(ハァ…)
ぶっちゃけ大人ななのはもエロくて好き(シネ
>ユキさん
>3期は15歳メンバーか(挨拶
らしいですね。
>ロリでなくてもおkな私としては平気、というか寧ろ15歳時の管理局制服とかバリアジャケットとか私服とか見せろヴォケーとか思ってた私にとっては好都合だ!www
なのはが女の子になる日の話を希望(シネ
>さて、なのはには萌えや恋愛よりも萌えと血の滾る戦闘シーンを期待しているのでそっちがあるかどうかw
>2期1話みてーな市街地戦で建物とかぶっこわさねーかなーwwwwww
教導隊隊長としての活躍も見てみたい。
>今回はアレですね痛がっているフェイト萌え(ぁ
>あと、アルフの尻尾振りが癒されるw
書いてる途中にうちの犬がぱたぱたやってたんです。>尻尾
>次回はプレシアさまによる鞭SMショ(ry
みんな鞭好きすぎwww
>ところで今回まで聞くの忘れてましたが、フェイトってなのはのこと男と認識してましたっけ?
>やー、私が忘れてるなら良いんですが、なのはを女だと思ってれば、(お、女の子同士でキスなんて…!)みたいな思考になってるんですかねw
>で「おとこのこ……?」とフェイトが言って、なのはが「なんだと思ってたの、いままでっ!」って返すわけでs(ry
ちょw 俺のプロット晒すなwww なんか全く同じネタがあるのですが、はい、フェイトはなのはが男だと気付いていません。
>>クロノ女装、男装案
>個人的には女装ならはぴねすの準みたいに見た目や言葉遣いが完全に女で思考も女、そしてなのはに惚れる。
あそこまで悟っていると逆に盛り上がらないなw
>男装なら原作どおりの姿でなのはに一目ぼれ(ちんこ蹴りで
>宝塚みたいに告白するが「私、男なんですけど」で撃沈。でも諦めない、っていうのがいいよwww
そうかwww
>妄想は楽しいことwwwww
じゃあ書けwww
>眠いんでアルフロボはまた明日か明後日で
>スマソ
ん、まぁ無理せずに。
ノシノシ
>鼻血吹かせるつもりか!?さん
>相変わらずナイスな作品ですねっ
そうかなっ!? めがっさ嬉しいさっ。
>クロノの案はまだ出てないものがありますよ……
>そう、両性具有で両刀と言う選択肢がっ!
な、なんだってー!!(AA略)
>プレシアの折檻……ドキドキ。ハァハァ。
だからオマイラwww それしか考えることないのかとwww